・この記事では、23年ゴールデンウイークの旅行の記録のうち、6日目のウィーン→プラハの移動の様子をまとめました
・主な内容:OBBラウンジを利用、チェコ・プラハ行きのレイルジェットに乗車、食堂車などを利用しつつ、広大な車窓を見てのんびり過ごす。
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今日でしばらく滞在したオーストリア、ウィーンを出発する。
名残惜しさを感じながら宿を出て、慣れた足取りで朝日を浴びる最寄りのMatzleinsdorferplatz駅へ。
近郊列車、この電車には初めて乗るが、車内放送が充実していた。
停車駅案内も出ている。
一昨日も乗車したが、1駅、ものの数分でHauptbahnhof(ウィーン中央駅)に着く利便性の高さ。
ウィーン中央駅は国際列車のターミナルになっており、いろいろな地名が発車標に出ている。
さて、ホームに上がる前にここへ寄る。
OBBラウンジ、今日はここを利用する「資格」があります。朝は6時から利用可。
「資格」はいくつかあるようだが、基本的にはファーストクラスや寝台車の旅客が、出発する場合は出発時間1時間30分前から、到着する場合は到着時間から1時間30分後まで利用可能となるようだ。
受付でチケットを見せて入場。
明るい雰囲気の室内にフカフカのソファは各席コンセント付き。
飲み物と軽食も提供されており、夜はアルコールまで無料だとか。
この紅茶とクロワッサン、どちらもうますぎて何回かおかわりした。貧民なのでこういうところで腹を満たしておく。
表題に書いた通り、今日はプラハに行く列車に乗る。そろそろ時間なのでラウンジを出てホームに上がるとカーキャリアがいた。車も人も鉄道で移動して、移動した先でマイカーでドライブするやつ、やりたいなあ。
本日乗車するのはこちら!レイルジェットRJ70号
…のファーストクラス!
これ、実は自分では当日セカンドクラスに乗るつもりでいたところ、前日にこの列車の時刻を確認するためにきっぷをよく見たら、ファーストクラスと書いてあったのでよくよく確認したらファーストクラスを予約していましたというマヌケ話。言われてみれば予約した時の私は、この差額ならファーストクラス乗ってみるか!というノリで予約したんだと思う。
4時間くらいの乗車のところ€24くらいの差額で、座席はリクライニングするし3列だしコンセントあるし、ラウンジも使えるとなれば、まあお買い得である。
自分の予約区間が表示されていてニンマリする。ちなみにこの席はプラハ方面を先頭に座席が順向きだった。
出発時刻になり列車が動き出した。さようならオーストリア、またいつか。
編成には日本ではなくなって久しい食堂車がある。
restaurantの文字にテンションが上がる。
今回、オーストリアでやりたかったことは全部やり切ってきたので非常に満足度が高い。このまま帰国してもいいくらいのところ、これからまた新しい知らない街に向かえるなんて、ワクワクが止まらない。
車内は空き気味。朝早いのもあってチケットも安かったのでこの列車を選んだ。プラハには昼過ぎに着くし、時間も有効活用できるので正解だった。
しばらくはウィーンの市街・近郊を進んでいく。車掌さんがグリュースゴットと検札に回っており、やはり南部ドイツはグリュースゴットと言うんやなあと思った。(今回旅行中に初めて生グリュースゴットを聞いた)
一等車の旅客は、食堂車まで行かずとも飯を座席で注文して座席まで持ってきてもらえるらしい。
ヴィーガンメニューも充実しているなあと思っとところで、ふとこのツイートが脳裏 によぎった。
時代の先端を行ってそう pic.twitter.com/0dooFPus85
— やわのじゃく ¥780 (@GUMI_Glasses) 2019年12月12日
列車は郊外のなにもないところを快走していく。
車内表示はドイツ語・英語・チェコ語の3か国語表示
そろそろ国境を超えるかなとマップを開いたら圏外になっていた。
次に入った電波はすでにチェコのキャリアで、圏外の間に国境を越え、チェコに入国していたようだ。
国境からほどなく、チェコ最初の停車駅Břeclav(ブルジェツラフ)駅に停車。ブレクラブとは読まないらしい。
列車はチェコの平原を進む。
乗務員は交代しており、チェコ国鉄の車掌さんが水を配給しに来た。ファーストクラスだからなのかレイルジェットの客全員対象なのかはわからないが、欧州では水もお高めなのでありがたいことだ。
食堂車を利用してみたかったので利用した。
ウィーン風ビーフシチューみたいなやつ
レンチン商品で普通にまあまあうまかったんだけど、結構なお値段だった記憶。
列車はBrno Hlavní nádraží(ブルノ本駅)に停車。
チェコ国鉄の青い電車がたくさんいる。
チェコに入ってから、レイルジェットの車内で流れる自動放送の停車駅放送が、「次の停車駅は」の部分はこれまでもたくさん聞いたレイルジェット共通の声優による自動放送なのに、駅名だけ声優変わってチェコっぽくなるのがおもしろかった。
広大な平野を70km/hくらいの低速でコトコト進む。
レイルジェットというからさんざんかっ飛ばしていくものかと思っていたが、チェコに入ってからはそんなことはなかった。線形の問題か、軌道の問題か、はたまた遅れを考慮してかなり寝たダイヤになっているのか、真偽のほどはわからない。のどかな風景をゆっくりとした時間軸で進んでいく。
道路を走るトラックと並走している。ユーロラックシミュレーターをやりたくなってきた。
最後の停車駅、Kolín(コリーン)駅に停車。
コリンに行って来りん、てかwwwww
4時間ほどの乗車を終えてついに終着のPraha Hlavní nádraží(プラハ本駅)に到着!
隣にいるのはレールバスらしい。(ちょっと乗ってみたかった)
ウィーンから4時間というからどんなに遠いところなのかと思っていたが、実際には速度を出さないから時間がかかるだけでそんなに遠くないっぽい。
nádraží(ナードラジー)が駅、hlavní nádraží(フラヴニナードラジー、略してhl.n.)で本駅という意味になるらしい。今回の旅行で覚えたチェコ語のひとつだ。確証はないけど、hlavníがmainみたいな意味を持っているのかな?
駅舎の作りがすごい。
長旅お疲れさまでした!チェコに来てもどことなく自分の中にオーストリア気分を残していた要素、OBBのレイルジェットとここでお別れしたら、あとは完全にチェコの世界だ。
ちなみに、プラハウィーン間のレイルジェットは、一部チェコ国鉄(ČD)の車両で運行されており、機関車や客車の仕様はほぼそのまま、青いČDカラーのレイルジェット編成がいるらしい。(車内設備はOBBのほうが整っているらしい)
今回は見かけられなかったが、ぜひお目にかかりたい車両だ。
改札を出ると東京駅丸の内口のようなドームの中だった。
駅で流れている発着案内のような放送で、nádražíという部分だけ聞き取れるようになった。結構特徴的な発音で耳に残る。
この後駅の有料トイレを利用しようとした際に、クレカが使えそうだけど使えなさそうなよくわからない状態になっており、ちょっと現金で払うか迷ってたら、通りがかりのにいちゃんが使い方わからなくて困ってると思ったのか、コインを渡してここ入れるんやでみたいなこと言ってくれて、優しい気持ちになった。
続く
○記事内で紹介した飲食(?)店
◯この記事の移動情報
1.
OBB
[R3|Stockerau]
WienMatzleinsdoferplatz→WienHauptbahnhof
2.
オーストリア国鉄/チェコ国鉄
[RJ70|Praha hl.n.]
WienHbf.→Praha hl.n.
↑この記事でチェコ国鉄チェコ国鉄と言っているが、厳密には列車運行は政府100%出資の株式会社らしく、一応民営なのでチェコ鉄道というのが正しいっぽい。(理屈はわかるが、政府100%の株式会社ってなんやねん)
ヨーロッパの他都市と同じく、線路設備は国営の公団がやっているようだ。